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2018年の映画甲子園

2019年01月03日 | etc memo movie

昨年末の話題ですが、毎年恒例の高校生のための映画作品の全国公募「NPO法人映画甲子園主催 高校生のためのeiga worldcup 2018」に今年もスタッフとして参加しました。
今年も色々な作品が集まっていましたが、新しかったのは、国際的な試みとしてフランスからパリ・ラスパイル校の生徒たちを招待し、彼らによる短編「鎖でつながれた関係(仏題:Enchaines)」の上映もされていたことです。

審査会後のシンポジウムでは今年も面白い話が多く聞かれたのですが、中でも気になった講評が、日本の高校生たちの作品は年々レベルが上がってきている反面、あまりにも真面目で教科書通りの優等生的な話が多いため、突出した印象を受ける作品が無いというもの。
例えば、「いじめ、ダメ」というテーマがそのまま描かれる話などは、「わかってるよ」という感想になってしまう。
映画としては、むしろいじめを推奨してしまう主人公の話にしてしまったほうが話の推進力が出る、というような話でした。
なるほどなるほど。
そういう目でフランスの高校生たちの作品を思い返すと、学校的なテーマとは関係なく、映像特有のいい加減なマジックとして、カットを割れば同じ役者を双子としても同一人物としても、または赤の他人としても映す事が出来るというような映像実験だったといえます。高校生特有の正しいお話ではありませんでした。ロケ地も学校では無かったし、ルックとしてレベルが1つ上に見えました。
彼らの挨拶によると、パリの高校では多くの学校で当たり前のように映画をみて皆んなでディスカッションする授業があるとのこと。
うらやましいな〜とついつい思ってしまいすが、日本でもやったら良いだけでもあるのです。